グランプリ・フランス大会で銀メダルをとったアリーナ・ザギトワのインタビューがR-Sportに掲載されていましたので紹介します。
11/27発売 奇跡なんて、起きない。 フィギュアスケートマガジン取材記2015-2019
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アリーナ・ザギトワ:大会に出たくないと思っていた頃もあったけれど、楽しんで滑っている。
アナトリー・サモフヴァロフ / 2019/11/4 / R-Sport
昨シーズンは大会に出たくなかった
(アリーナ、今までにはみたことがないほど幸せそうに見えます。)
すべてのことを考え通しましたし、夏はほとんどショーに出ていたのですが、そこでより大人のスケーターと交流し、経験を共有してもらいました。注意深く話を聞いて、楽になったのです。
(誰と話しましたか?)
アリョーナ・サフチェンコやターニャ・ヴォロソジャルです。海外のスケーターとも。通訳してもらったり、自分で理解できたところもあります。それに、昨シーズンについてはいろいろと考えていました。正直に言うと、大会に出たくなかったのです。何らかの気持ち…恐れ…恐れでもなくて、ただ単にそうしたくないという感覚がありました。オリンピックのあとは疲れていたのですが、自分に練習を強制していたのです。いまはそうしていませんし、コーチも私には強制していません。「したければ練習しなさい」とコーチは言っています。それだけです。誰も自分に強制しなくなってから、楽になりました。こんなふうに私の脳は動いているようです。
(つまり、まさにエテリ・ゲオルギエヴナ(トゥトベリゼ)が、あなたの指導についての戦術を切り替えたということでしょうか。)
エテリ・ゲオルギエヴナ(トゥトベリゼ)やコーチたちみんながこの状況に落ち着いて対応するようになって、私も落ち着いて許容し始めて、何かに付けて悩むことをやめました。いまは楽しんで滑っていますし、重要なのは、そのことを理解していることです。
(以前は規律があったのに対し、今は選択肢が与えられたということでしょうか。)
はい、選択肢はありますが、自分が守らなければならない練習計画が常に自分には必要だと育てられてきましたので。「ウォーミングアップ前に体をほぐす」というジョークさえもあります。おかしく聞こえるかもしれませんが、これも規律なのです。
(選手としてあらゆることをすでに証明したという気持ちが、今シーズンにおいて精神的に自由であることに役立ったのでしょうか。)
そうです。世界選手権を終えて、これからただ楽しんで滑れるとわかりました。
ロシア選手権に向けて落ち着いて準備する
(タチヤナ・ナフカのショーに出演されますね。)
そのとおりです。
(その予定にどうやってロシア選手権を入れ込むのか、はじめは理解できませんでした。)
ロシア選手権には出ますが、その後すぐにタチヤナ・ナフカ・ショーに向かい、お正月までショーに出演します。タチヤナが私のことを招待してくれてとても嬉しいです。豪華なショーで、自分にとって初めての経験です。これまでロシアではこのような規模のレベルで出演したことはありませんでした。みなさんに来て見ていただけるようおすすめします。面白いものになります。
(ロシア選手権の後では疲れていませんか?それに欧州選手権への準備もありますし。)
実際の経験から言えば、ショーは役に立つばかりです。
(グランプリ大会以外でロシア選手権までに大会には出られますか?)
いいえ、ロシア選手権に向けて落ち着いて準備します。それに、次のグランプリ大会はもうすぐですし。
(グランプリまで公式な大会に出場していなかったのに、いきなりしっかりしたコンディションで登場できたことに少し驚きました。ロシア代表テストスケートでも、フリーを演じたジャパンオープンでも。)
理由はすべて同じです。楽しんですべるという気持ちです。以前は、この練習に耐えよう、という気持ちでリンクに入っていましたが、今はリンクを滑りながら、「練習はもう終わったのかな?」という思いが自分をとらえることがあります。この感覚はオリンピックシーズンにもあったものですが、いまもその感覚があり、とても気に入っています。時間が気づかないうちに飛ぶように過ぎていきます。
ジュバとハビブ?新体操です!
(カロリーナ・コストナーのように滑ることはないとおっしゃっていましたが、なぜですか?)
人にはそれぞれ自分のスタイルがあるからです。
(いま、あなたにとって女子フィギュアスケートの基準となる人はだれでしょうか。)
どのスケーターにも少しずつ何かを感じています。自分が気に入ったところをです。誰かからすべてを真似したいと思う人はいません。でも、名前を挙げることはしたくありません。
(他のスポーツは追いかけていますか?例えば、サッカーのロシア代表を見て、アルチョム・ジュバやハビブ・ヌルマゴメドフ、コノル・マクグレゴルを見ていたりとか。)
新体操を見ていて、東京オリンピックに応援しに行きたいと思っています。できるかどうかわかりませんが、そうしたいと思っています。最近体操の世界選手権があって、それも見ていたのですが、ロシア・チームがいい結果を残して、男子は初めて団体戦で優勝しました。ホッケーは見ています。父がホッケー選手だからです。ホッケーは子供の頃から見ています。
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