ロシア・ジュニア選手権2019で優勝したダニール・サムソノフのインタビュー、第３回・完結編です。これまでの記事に（４）まで書いていましたが、（３）で最後までいきました。
（１）アクセルが大変だった
（２）宇野昌磨が好き／スケートを始めた経緯
（３）トゥトベリゼ・チームと自分について ← この記事
（続き）
（１）アクセルが大変だった
（２）宇野昌磨が好き／スケートを始めた経緯
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ダニール・サムソノフ：僕は鉄の性格
オリガ・エルモリナ ／ ロシア・フィギュアスケート連盟 ／ 2019/02/05
（続き）
アレクサンドル・シュビン・コーチの下で練習しているときに、プログラムをダニール・マルコヴィチ・グレイヘンガウスに振り付けをしてもらうことになりました。「スターウォーズ」や「白雪姫と七人の小人」を滑りましたが、本当に気に入ってました。移籍をしようと決めたときには、ダニール・マカロヴィチ（グレイヘンガウス）はもう「クリスタル」リンクでエテリ・ゲオルギエヴナ（トゥトベリゼ）と仕事をしていたので、僕も彼の後に付いていきました。エテリ・ゲオルギエヴナのグループでは、僕のような小さなスケーターはいなかったですし、僕ができたのは2-2のコンビネーションだけでした。
練習に来て、2回転ジャンプ全部を跳び始めました。ダニール・マルコヴィチ（グレイヘンガウス）は冗談で、ここで2回転を跳ぶ選手はいない、3回転だけだと言いました。ですので、3回転に挑戦してみて、アドレナリンで3Fまで跳べてしまいました。本当に採ってもらいたかったんです。確認のため僕には1ヶ月が与えられて、その1ヶ月間ずっと努力し、練習しました。
（そのグループにとても入りたかったんですか？）
もちろんです。選抜されたとき、すごく喜びましたが、これでリラックスしてはいけない、練習し続けないといけないとわかっていました。毎日。
（とても整然と、本のように話されています。たくさん本を読まれますか？）
はい。
（時間があるときですか？）
練習の間の休憩や、休みの日に。
（練習の間の休憩は、おそらくお母様の自動車に座って寝てしまうのではないでしょうか。）
練習の間の休憩では寝ません。寝た後は力が出なくて、望む通りにできないんです。
（どんな本を読んでいるのですか？）
ハリーポッターは全部読みました。仲の良いアリョーナ・コストルナヤが、誕生日に全4巻のオリンピックの歴史についての百科事典をプレゼントしてくれました。すべてがどのようにできてきたのかを知らなければいけないですし。
（スケートでの成功の秘密はどこにあると思いますか？）
秘密なんてなく、ただ練習して、向上していけばすべてがやってくるとおもています。これはスケートだけでなく、人生でも同じだと。
（トゥトベリゼ・チームのフィギュアスケーターの成功の秘密はどこにあるのでしょうか。）
僕たちに秘密はありません。プログラムを滑るのが楽になるように、たくさん練習して、たくさん跳んで、つなぎをやっています。プログラムをたくさん滑ります。
（あなたの強みは。）
精神力です。鉄の精神力があります。家族はみんなこんな感じです。犬も。
（鉄の精神力とはどういう意味でしょうか。）
明確に目的意識を持っています。常に何かしたいですし、新たなものを学びたいです。面白いですから。
僕には17歳の姉がいます。姉は今年統一試験を受ける予定で、大学に進学します。弟はワーニャといって、9歳になったところですが、「サンボ70」でテコンドーをしています。弟も大会があって、帯の昇格試験がありました。母と父は僕のことを強く支えてくれます。父は、仕事中であっても大会を全部見てくれます。父もスポーツをやっていました。サッカーです。
（お父様はアドバイスをしたりしますか？）
もちろんです。「練習の意欲を持つためには練習するのが重要で、あとはすべて少しずつ自らやってくる」と言います。
※エカテリーナ・サムソノワ（母）：とても団結した家族です。姉はよくダーニャを練習に連れて行ってくれて、できる限りいつでも助けてくれます。私たちは同じの目的のために生きています。孤独はありません。勉強している人も、仕事をしている人も、お互いに合わせています。家族の中にアスリートがいることは、私たちの生活の不可分の一部です。私たちはみな一つのチームなのです。
（ダーニャ、幸せとは？）
スケートでの良い成績と成功です。自分のことを全世界が知ってくれたり、ファンが応援してくれたり、サインをもらってくれると、とても嬉しいです。幸せとは、努力で到達できる成功です。そして第2に家族です。みんな健康でいられるように。家族が僕のことを強く支えてくれているので。特に、こういったレベルになってくると。
（メディアで自分について報道されるとき、どんなタイトルを見たいと思いますか？）
こういった結果に僕を導いてくれたコーチたちについてです。練習はそれ自体ですべてを語ります。指導してくれて、長年にわたって助けてくれた、そしていま助けてくれているコーチたちにありがとうと言いたいです。表彰台に立つと、エテリ・ゲオルギエヴナ（トゥトベリゼ）が僕たちに毎日かけてくれている努力がどれだけのものかがわかります。練習で不快な言葉を聞いて、自分やコーチにむっとすることも時々あります。最後までやりきれてないとか、努力していないとか、何かしていなくてミスが出てしまうとか。でも表彰台に立つと、コーチたちはそういったことすべてをただ言っていたのではないとわかりますし、なんのために僕たちがこういったことすべてをやっているのかを理解できます。
（終）
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