引退を表明したエレーナ・ラジオノワがR-Sportのロングインタビューに答えていましたので、全5回で紹介していきます(全4回→全6回と予告しておきながら、最終的に全5回になりました)。最終回の第5回は、SNSや整形、恋人についてです。
「私は全力を絞りきった」-エレーナ・ラジオノワの率直なインタビュー
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「私は全力を絞りきった」-エレーナ・ラジオノワの率直なインタビュー
https://rsport.ria.ru/20200922/radionova-1577567244.html
アナトリー・サモフヴァロフ / R-Sport / 2020/9/22
(続き)
「馬鹿げた考えで頭がいっぱいになって、自分をすべて作り変えたいと思って、あばらを取り除く」
(あなたはドラマ「スティック・イット」がお好きとのことですが。)
だいぶ前のものですが、私の性格を本当によく表していました。
(いつ蜂起されたのですか?)
ティーンのときに。でも、厚顔無恥なことはしません。
(下品な言葉も?)
人生で、下品な言葉を使って怒ったりしませんし、あったとしてもかなり稀です。「ケツ」とかつまらない言葉を発するのは簡単ではありません。「臀部」とか「お尻」なら私の語彙ですが。「うすのろ」とか「馬鹿野郎」でさえも、言葉にするのに具合が悪いです。
(下品な言葉を使うまでに至らせるのはどんなことでしょうか。)
いまはまったくありませんが、以前は、フィギュアスケート関係だけでした。練習で逃げ場がないときです。女子はアネクドート(小話)以外では下品な言葉で怒ってたりすべきではありません。とはいえ、フィギュスケートでは下品な言葉を使う男子がとても多いですが。ゴロツキのような話し方をする人は好きではありません。
(人に怒るときはどうするのですか?)
氷上での小競り合いはありました。喧嘩をしたなんて記憶はありませんが、曲をかけてもらえないとか、邪魔されたりとか、練習でプログラムを通しで滑っているときに、スピンをするはず場所を意図的に行ったり来たりされることはありました。とはいえ、それでも下品な言葉は使わずに対処していました。まあ、こういった氷上のいさかいは、グループでの競い合い、世界選手権に向けた準備とか、そういった類のことです。
(以前から気づいていたのですが、あなたはインタビュアーに対しとても注意深くて、あなたから何も探り出せません。)
自分はクローズな人間だとは言えませんが、ただ話す前に考える方が好きというだけです。フィギュアスケート界には、何を言ってもいずれにせよ言い換えをしてしまうような、不適切なファンもいますから。
(いつも自分を表現するのがお好きでしたね。この髪を解いた写真とか、ニースのコート・ダ・ジュールで風に翻っていたりしたらもっと素敵かと。けれど、あなたはインスタグラムのようなつまらない動機で、厚い唇の標準を目指したことはないですし、自分をライフコーチのようなものにはしていませんね。)
SNSで起こっていることは、本当にみていて面白いです。ティーンの頃は、私も馬鹿げた考えで頭が一杯で、あばらの骨を取りたいというところまで、自分の全部を作り変えたいと思っていました。細い腰が欲しかったのです。けれど、「待ちなさい、あなたはまだ小さいでしょう」と言われました。成長して、私もすべてがそんなに悪いわけじゃないと徐々に理解していきました。いま、ビューティ・カウンセラーのところには行っていますが、注射や手術などはありませんでした。すべて、環境次第でしょう。友人があなたに、あなたはそこを膨らませる必要があると言ってくるなら、その彼女はあなたにとって友人なのでしょうか?若い男性たちは、作ったバストやヒップ、唇のレディにはもう飽き飽きしているのではないかと思います。唇を手術したり頬を膨らませていない女子を見つけるのが、いまはとても難しいです。年月が経って、どんな影響が待っているのか、わからないでしょう。美しい女子は多いですが、関心を持てる人は少ないです。重要なのは個人としての魅力であって、このアヒル唇のお人形さんたちはみんな同じです。彼女たちには、何も話せることがありません。強く、賢く、自然な人の時代がやってきています。顔のためのものも含めた正しい食事と運動がトレンドです。体型がアスリート的になれば、顔の特徴にも気品が出てきます。私も太ると、自分の顔が好きでなくなります。けれど、美容手術自体には反対です。自分の鼻が嫌いなら、行ってやったら良いでしょう。しかし、自分を好きなら、そうはしないでしょう。いまは、自分自身で自分を作り上げた女子が評価されます。
(成功したと謳っている人の中では、誰から感銘を受けていますか?)
ナタリヤ・ヴォジャノワです。美容手術を一つもせずに、自分の努力でとても多くのことを到達した方です。慈善活動に多くの時間を費やしていて、正しい家族的価値観があり、子供も多くいます。キャリアも家族も築き、そして善い活動をしているのです。とても頭がよく面白い方だと確信しています。
(ブゾワは?)
彼女も自力の人です。ブゾワはいかに笑われようと、怒られようと、誰からも何も与えられずに、自分自身で自分を作り上げました。彼女ほどヘイトを受けた人はいないでしょう。しかし、彼女は戦車のように汗をかいて仕事に成功しています。
(ブゾワとルトコフスカヤ(注:プルシェンコの妻)なら、どちらがあなたに近いですか?)
ルトコフスカヤです。ヤナ(ルトコフスカヤ)は、ビジネスウーマンです。軸を持った女性で、そこが私は近いと思います。ブゾワの周りにはヘイトやスキャンダル、ショービジネスばかりですが、ヤナはビジネスの女性です。私も、ばかげたことではなく、良いことで印象を持ってもらいたいです。
(クセニヤ・ソプチャクは、知識もスキャンダルもありますが。)
信じられないほど頭がよく、カリスマ的な女性です。政治にはまったく詳しくありませんが、彼女の発言はいつも興味深いです。
「男性を払いのけるのは簡単で、鋭敏である必要はない」
(あなたの夫となる人は、成功してなければなりませんか?)
ええ、男性が成功していると、その恋人に感銘を与えて、彼女も彼と釣り合うようになりたいと思います。男は頭、女は首、という言葉も無駄にあるわけではありません。私もそう思います。どんな男性もモチベーションをすくい上げる必要があって、困難なときには支えるだけでなくムチを打つ必要があります。しかし女性は、自分の相手と一緒に成長しなければなりません。
(起業家の同盟になりますね。)
なぜでしょう?女子も、自分の人生の展開の幅から選ぶことができます。家族にはいることもできますし、事業をすることもできます。子供が現れたら成長は大変ですが、その後はなぜそうできないものでしょうか?私は明らかに、女性が家にいることに賛成ではありません。私には、魅力ある仕事が必要です。
(もし何か上手く行かなかったら、男性と別れなくてはいけませんか?夫がふさぎこんでしまうとか…。)
妻はそうならないようにすべきです。それが妻の課題です。とはいえ、期間は様々でしょう。家族は、愛と団結のために作られるのです。
(あなたのコンスタンチンは今シーズン、CSKAのリーダーの一人です(編注:CSKAのMFであるコンスタンチン・クチャエフ)。成長しています。あなたは、「ねえ、代表チームに入ってほしい」といった動機で彼に影響を与えているのでしょうか。)
コースチャ(クチャエフ)のことを誇りに思っています。彼がうまくいってほしいと思っています。彼を支えよう、必要な言葉を見つけようと努力しています。しかし、私は彼の仕事に対する意識的なアプローチがあることを見ています。彼はチームの中の自分の役割に対し実際の価値がありますし、いつもサッカーのことを考えています。
(時が経ったら、一緒にミラノやマドリードを席巻することを二人で夢見たりはしませんか?)
私は彼の専門には立ち入りません。サッカーのことはわかりませんから。彼が大変だったとき、私はただ彼の隣にいただけです。競技とはなんなのか、私もわかりますから。
(サッカー選手の妻や恋人と交流はしていますか?)
コースチャ(クチャエフ)と親しいチャロフ、ジヴェエフ、オブリャコフとは。そんな仲間が集ってます。
(サッカー選手の妻とはどんなものか、理解していますか?)
ハハハ、まだわかりません、まだサッカー選手の妻ではありませんから。とはいえ、サッカー選手はほとんど家にいないと想像しています。一般的に言えば、サッカー選手の妻は、エンジニアの妻と同じだと思えます。
(いいえ、サッカー選手の妻は夫の契約を理解しなければいけません。)
契約は他の人や、まず選手自身が理解していなければならないと思います。私は、自分にまったく関係のない分野に立ち入ることの賛同者ではありません。私の分野は、恋人に対して家で快適な状況を作り出すことです。練習後の疲れとか、試合の前と後の選手の状態を私は理解していますので、その意味で私とコースチャ(クチャエフ)は楽です。他の女の子は、まず恋人のサッカー選手と一緒に散歩したいと思うかもしれませんが、その瞬間、彼には落ち着きが必要なのです。
(これまで、あなたは恋人といるところを取り上げられたことがありませんでした…。)
…そういう人がいませんでしたから。
(あるいは、上手く隠していたとか。)
いませんでしたし、誰とも会おうとはしていませんでした。オリンピック・イヤー、大会、また練習の問題があったり。まずはそっちが重要で、男の子たちは先だと。私の一番の場所は、つねにキャリアでした。いつも付き合おうとする人はいましたが。
(どうやって彼らを断っていたのですか?)
時間がないと言っていました。ごめんなさい。払いのけるのは簡単で、そこで鋭敏である必要はありません。
(どんな人たちと交流していましたか?)
アスリートと交流する方が楽でした。同じ波に乗っているので。とはいえ、付き合う人たちをスポーツの世界に制限したことはありません。しかし、私には本当に何か気晴らしのための時間がないということを、本当に理解してもらないこともありました。練習の後は単純に疲れているのです。頭にフィギュアスケートの進行中の問題があるときに邪魔をされてむっとしたことがあります。練習が終わるのは夜8時だと説明すると、「え、なんで?仕事は6時まででしょ?」と言われるのです。そうしているうちに、私の人生にコースチャ(クチャエフ)が現れました。私の「時間がない」という回答すべてに対し、彼は理解を持って接してくれました。彼はとても深い人間です。
(彼が、自分には妻の振付ではなく妻と子供が必要だと言ってきたら、どう反応しますか?)
とても難しい問題です。いまは遠くのことではなく、今日という日を生きていたいと思います。
(いまのところは、あなたの共同の歴史上のイベントの予定はないのでしょうか。)
いえ、いまのところそれぞれが自分のこと、自己実現に集中しています。
(あなたは嫉妬深いですか?)
そうは思いません。わかりませんけど。コースチャの携帯電話を見たりしないことは確実です。
(お皿を投げて割ったりとか。)
それは確実に私にはありません。大きなスキャンダルは歓迎しません。男が女に手を挙げるような状況も。そんなことは耐えられません。
(酔っ払いも。)
ええ、これが結婚生活に相容れない2つの短所です。けれど、そういったことは私たちにはありません。コースチャはとてもバランスがとれた人です。お互いに叫びあったことは一度もありません。それで、退屈でもありません。
(終わり)
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