Sport.ruが、世界ジュニアでのブライアン・オーサー・コーチのロングインタビューを掲載していますので、とりあえず羽生結弦に言及している部分について紹介します。他の部分は少し後になりそうです。
※追記(2020/3/11)
インタビューの他の部分をアップしていますので、ご参考まで。
(1)クラコワ/親の干渉について
(2)選手の指導/カナダについて
(3)選手の心配/休暇/ISUアワード
(4)羽生のプログラムと今後/GPFコーチ不在の経緯 ← この記事
(5)メドヴェデワ/SNSについて
3/12発売 TVガイド特別編集 KISS & CRY 氷上の美しき勇者たち 四大陸選手権2020総力特集&世界選手権2020全力応援号~Road to GOLD!!!
※追記(2020/3/11)
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(2)選手の指導/カナダについて
(3)選手の心配/休暇/ISUアワード
(4)羽生のプログラムと今後/GPFコーチ不在の経緯 ← この記事
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ブライアン・オーサー・ロングインタビュー:メドヴェデワ、羽生、そしてトゥトベリゼの娘たちまで
2020/3/7 Sport.ru Maia Brantseva
※羽生部分の抜粋
(続き)
(・・・(ISUの)「最高フィギュアスケーター」という賞もありますが、どなたを選びますか?)
羽生結弦です。彼が私の教え子だからそう言うわけではありません。彼はフィギュアスケートに数え切れないほどのものをもたらしました。選手にとっても、観客にとっても、ファンにとっても。そう、もちろん彼のファンの大部分はアジアに住んでいますが、アジアがいまのフィギュアスケートの主な市場であることを忘れないでください。ただ、彼はロシアでもとても人気があることを知っています。まあ彼は男子で、男子スケートは女子と違っていまロシアでは頂点にあるわけではありませんので、誰の邪魔もしませんし、ジェーニャ(メドヴェデワ)やアリーナ(ザギトワ)、新しいロシア女子たちの然るべき名誉を奪うわけではありません。
彼は、全世界でのフィギュアスケートのマーケティングとPRのためにどれだけのことをしてきたのでしょう。ISUにとって、彼は出来上がったブランドです。観客やテレビ、スポンサー、人気を呼び寄せています。彼はただ最高の中の最高です。そして、ネイサンとの偉大な決闘まであるのです。2人のこんなに違った素晴らしいフィギュアスケーターが、お互いに前に動かしているのです。これはフィギュアスケート全体にとってとても素晴らしいことでしょう。
言いたいのはこういうことです。つまり、私の時代には「ブライアン対決」(オーサーとボイタノ)という、8年にわたって続いた戦がありました。1978年のジュニアワールドから始まったのですが、私は4位で、彼は3位でした。それが1988年オリンピック直前まで続いたのです。
最初はトゥクタムィシェワとソトニコワがいて、それからリプニツカヤが現れたのを覚えているでしょう。ですので、健全な競争はいつでもプラスにしかならず、そのために私たちはその場にとどまってはいられないのです。まさにブライアン・ボイタノが私をより向上させ、自分を超えて成長するの助けてくれたのは明らかです。ですので、結弦にもこういった競争は必要です。最初はハヴィエル・フェルナンデス、そしてパトリック・チャン、いまはネイサン・チェンです。彼にとってとても重要なことです。
(モントリオールでは羽生に何を期待してよいでしょうか。)
彼は昔のプログラムを戻しましたが、賢い判断でした。いつか彼に言ったことがあります。「ショートを昨シーズンのにもどしてみないか?」と。彼は、「ええ、自分もそう考えていました」と答えました。いずれにせよ、私たちは今シーズンのプロの音楽を少し変えるつもりでした、全部に満足していたわけではないので。プロ自体は私たちは気に入っていたのですが、彼にとってはあまり具合が良くなく、とくにコンビネーションがある部分がそうでした。
結弦は、ジャンプを音楽のアクセントに合わせるのではないんです。ジャンプと音楽が理想的に融け合うようにしたいと思っていて、音楽への理想的な入り込みについて、自分のリズム、自分の見方を持っています。まとめると、私たちにはあのショートに疑問がありました。音楽面で何かやろうとしましたが、様々な困難に直面してしまいました。全体として、昔のプログラム、しかもあのただ傑作と呼ぶしかないプログラムに戻すアイディアが良いと私たちは考えました。まる1年も滑っていなかったので寂しく思ってしました。まるで昔大好きだった衣装を棚から取り出すようなものです。
そしてフリープログラムについても似たような経緯です。あのフリーは単に彼により合っています。そして今後について。私はわかりませんし、誰もわからないでしょう。彼の計画に何があるのか。次のオリンピック?世界選手権をもう一度?結弦は周りの人に計画を共有しません。しかし、いまはそんなに重要なことでもありません。もし彼が続けて、そして私たちに今後も協力があるのなら、新しいプログラムができるでしょうし、新しい成長のベクトルが現れることでしょう。
彼は「自分を新たに作り直す」名人です。彼のプログラムすべてを思い出してください。常に新しい方向性、新しい水平なのです。彼は新しいことをする用意ができています。
(続く - メドヴェデワ部分へ)
12月のグランプリファイナルで結弦に起こった状況について、私がどれだけ大変だったかご存知ですか?私は大会に同行しなかったのです。単純なことですが、結弦はちょっと実験してみようと思ったのかもしれません。コーチ登録は1名だけでした。それで結弦は別のコーチと行ってみることに決めたのです。そのときの彼には、技術的な問題での支援がより必要だったので。
(しかし、彼はあなたに相談したのですか?)
そういうわけではありませんでした。そして、彼にとってもかなり大変な状況だったと私は思います。自分が行かないと知ったのは前日の夜でした。私も、もうひとりのコーチもちょっと気まずい状態になりました。私は結弦を失望も心配もさせたくなかったのですが、そこでもうひとりのコーチのパスポート紛失という経緯が起こってしまったのです。それで、結果として結弦には誰も付いていないということになりました。
どこか別の場所で別の選手といるという噂を払拭するため、これと並行して私は練習中の写真をアップしました。私はホームのクリケットにいて、自分の仕事をしていたのです。そこで、自分の投稿のコメントを読んでみることにしたのですが(普段はしません)、そこには…「いったいどうして彼を一人に見捨てることができたんだ」とか、「どこに消えてしまったんだ」とか、「どうしてそんなことができたんだ」とか…。そして罵倒となり、脅迫となりました。「死んだほうがいい」「コーチなんてやめちまえ」「地獄で焼かれろ」。ああ、神よ。
みなさんは実際に何が起こっていたのか全く知らなかったのです。ひどいものでした。いまは、インターネットで何を読むべきで何を読むべきでないか理解しています。まあ何も読まないのが良いでしょう。純粋な毒で、人生を毒することもありますから。自由時間があまりにも多すぎる人もいます。結弦やジェーニャ(メドヴェデワ)や私のような人でも、みんなに好かれたいと思いますし、みんなにとって良い人でありたいと思うのですが、それは不可能です。
髪型が気に入らない人もいますし、衣装が気に入らないひともいますし、ジャンプのエッジが不満な人もいます。ソファに座って文句をつけるのです。「ああ、彼はまだルッツを正しいエッジで跳ぶことを覚えてないんだ」と。まあいいでしょう、ソファから立ち上がってそのルッツを自分で跳んでみてください。そして誰かに教えてみてください。こういったことは言うまでもなく、あまり公平なことではありません。
(続く - SNS部分へ)
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