ブライアン・オーサーのロング・インタビューがSport.ruに掲載されていましたので、何回かに分けて紹介します。羽生部分については前回の投稿にありますので、ご参考まで。なお、タイトルは変わる可能性があります(というか、その可能性が高いです)。
※追記(3/12):完結しました!
(1)クラコワ/親の干渉について ← この記事
(2)選手の指導/カナダについて
(3)選手の心配/休暇/ISUアワード
(4)羽生のプログラムと今後/GPFコーチ不在の経緯
(5)メドヴェデワ/SNSについて
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(続く)
(1)クラコワ/親の干渉について ← この記事
(2)選手の指導/カナダについて
(3)選手の心配/休暇/ISUアワード
(4)羽生のプログラムと今後/GPFコーチ不在の経緯
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ブライアン・オーサー・ロングインタビュー:メドヴェデワ、羽生、そしてトゥトベリゼの娘たちまで
2020/3/7 Sport.ru Maia Brantseva
(あなたのことを1日中リンクで見ていましたが、いつご飯を食べたり休憩したりしているのかまったくわかりませんでした。自分の教え子だけを追っているのでしょうか、それとも他に誰か関心のある選手が。)
ああ、自分の選手だけでだいぶ十分です。それに、忘れていただきたくないのですが、ここにはクリケットクラブの選手がたくさんいます。アイスダンサーも、シングル選手も。みんないろいろな国から来ていて、私たちのクラブは本当の意味で国際的です。例えば、オーストラリアから来ている女子選手がいますが、彼女にとってこえが初めての世界選手権です。ああ、彼女がどんなに緊張しているのかご存知いただけたら。中国の女子選手とも、指導はじめたばかりです。つまり、ここには私たちの教え子がたくさんいるのです。
(何カ国の代表のジャージを持ってきたのですか?それとも、あなたにはここで渡されるのでしょうか。)
いえ、ここではカナダ代表のジャージだけです。
(カーチャ(エカテリーナ)・クラコワについて教えていただけますか?今日のSPはいかがでしたか。)
演技をとてもうれしく思っています、偉かったです。ここでは強力な選手たちがすべっていますが、カーチャはフリーで良いグループに入ることができました。練習でも素晴らしいグループのめぐり合わせになりました。彼女はちょうどロシア女子のグループに入ったのですが、彼女たちはただもう信じられないほどファンタスティックですね。そして言うまでもなく、カーチャにとって彼女たちと一緒に滑るのはとても有益なことでした。文字通り自分の頭の上まで跳んでいるようでしたね。彼女は競争が好きで、そしてかなり野心を持っていますので、すぐに気合が入るのです。ですので、カーチャが数日間彼女たちと練習できたのは素晴らしいことです。
全体として、私もカーチャも満足しています。評価についてもそうです。事実に基づいた通常の評価でした。レベルも適切ですし、回転不足もありましたが、それは実際にそうでしたので、すべてが公平で誠実でした。例えば、その回転不足についてたくさん練習はしてきて、そして結果がでていることが見て取れます。もちろん、改善すべき点はありますし、練習すべきこともありますが、それはもう次の夏のことで、練習計画はあります。
カーチャはもう2年ほど私たちのもとで練習していますが、昨年は大会に出られなかったので主に練習をしていました。今シーズン彼女は、いうなればやっとありつけたのです。ジュニアでもシニアでも次から次へと大会があります。グランプリシリーズ、チャレンジャー、両カテゴリーの国内選手権、世界選手権…今回はタリンで、この先にモントリオールのシニア選手権があります。そして毎回彼女はどんどん良くなっています。
(コーチとして、ジュニア選手とシニア選手を大会に連れいていくことに違いはありますか?)
ジュニア選手にとって世界選手権はシーズンのピークであり、信じられないほどのストレスです。みんなできるだけ自分をよく見せようと思っていますが、その経験がまだ多くありません。ですので、違いはありますね。ジュニア選手にはより注意を払って、より指示を送る必要があります。リンクの外からですが。
シニア選手はすでにすべてをよくわかっています。演技前にどうウォームアップをすべきか、どの時間までに準備を終わらせる必要があるのか、ウォームアップで何をどうすべきか。ジュニア選手には、「明日の練習は何時で、バスは何時に出る」とSMSを送ってリマインドしなくてはいけません。
(しかし、ここでは選手たちは一人ではなく、親御さんが付き添っていますが。)
ええ、ですが親御さんにはこれに干渉してほしくありません。
それぞれの家族でそれぞれ異なった対応です。実際、親御さんに対し、「すべて問題ありません、私が対応しますので、子どもたちには自分を大人で独立していると感じさせてあげましょう。そうすると、子どもたちは自分の人生を自分で管理しているという感覚が生まれ、責任とは何かを理解し始めます」と言わなければならなかったことが私の経験ではありました。
(クリケットクラブでは親御さんは練習に来ることが認められていますか?)
リンク自体は駄目ですが、ガラス越しに練習を見ることができる特別区域があります。練習中に中に入ってコメントすることはできません。ただ以前はそういうことがありました…まあ、今もあります。私が大会で出張しているときなどに。それから、ジェスチャーを使うのがお好きですね(笑)。一般的に、選手の年齢に強くかかっています。
両親のいない独立した生活に誰よりも慣れることができていたのは、ハヴィエル・フェルナンデスです。彼は18か19の頃に私たちのところにきて、8年間過ごしました。彼は極めて独立していて、一人で部屋に住み、自分で掃除をし、料理し、買い物をし、リンクにも一人で来ます。まあ、最初の年は遅刻のちょっとした問題はありましたが。単に、クリケットクラブの練習スケジュールの組み方の理解にちょっと問題があっただけです。周りの人はみな私に「あなたは何を望んでいるのですか、彼はスペイン人ですよ」と繰り返し行っていましたが、私はスペイン人ではありませんし、時間を厳格に守るものですから、その発言には怒りました。しかし、ハヴィエルは少しずつ慣れてきましたし、私たちは彼に対してスケジュールを少し遅らせることにしました。
結弦はお母様と暮らしていますが、彼女は私たちをとても強く支えてくれています。しかし同時に、彼女は練習プロセスにはまったく干渉しません。つまり、彼女が私のところにきて結弦は練習で何をすべきか語り始める、といったことはまったくありません。とはいえ、キムユナを指導していたときでも、彼女のお母様が練習に直接干渉することはありませんでした。少なくとも、私を通じては。彼女は娘に対して意見を言っていましたが、かなり注意深くしていたようです。
(続く)
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