ブライアン・オーサー・ロングインタビュー:メドヴェデワ、羽生、そしてトゥトベリゼの娘まで(3)選手の心配/休暇/ISUアワード

2020年3月11日水曜日

2019/20 ISUアワード オーサー トゥトベリゼ

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ブライアン・オーサーのロング・インタビューがSport.ruに掲載されていましたので、何回かに分けて紹介します。今回は第3回です。羽生部分についてはすでに投稿にありますので、ご参考まで。構成を少し変えて、全5回としました。この記事の続きが、羽生の記事になります。


(1)クラコワ/親の干渉について
(2)選手の指導/カナダについて
(3)選手の心配/休暇/ISUアワード ← この記事
(4)羽生のプログラムと今後/GPFコーチ不在の経緯
(5)メドヴェデワ/SNSについて


3/11発売 anan(アンアン) 2020/03/18号 No.2192[最先端の暮らし2020/羽生結弦]

ブライアン・オーサー・ロングインタビュー:メドヴェデワ、羽生、そしてトゥトベリゼの娘たちまで

2020/3/7 Sport.ru Maia Brantseva


続き



(昨日はアイスダンスがありましたが、エテリ・トゥトベリゼがジアーナ(訳注:エテリの娘)の応援に観客席に来ていました。しかし、演技自体はエテリは見ることができませんでした。ロビーに出て、彼女の演技中ずっとそこに経っていました。教え子の演技が見られないほど、強く心配することはありましたか。)

そう、そういえば彼女とはその観客席のところで偶然に会って、お互いに挨拶して笑みを交わしました。私も彼女も生きている人間ですから。

まあ、コーチには選手の演技を見ないという選択肢はもちろんありません。親御さんは自分の子どもの演技を、友人やコーチよりももっとかなり強く心配すると言わざるを得ません。親御さんがどんなに大変なのか、想像さえもできません。あんなクレイジーなプレッシャーの中で、氷上に自分の子どもを見て、どんなにたくさんの練習がなされてきたのかを知りながら…そして、子どもを助けることはまったくできないのです。


(フィギュアスケート疲れが溜まったりはしませんか?すべてを手で払って1カ月ほど海にでも行きたくなることはありませんか?)

もちろん、いつだってシーズンが終わるのを待ってどこか休暇に出かける機会を待っています。いまもすべて計画中です。ただ、もうコロナウィルス次第ですが。いまのところの計画では、3月末の世界選手権が終わった直後に、パートナーと一緒に二人でインドに行きます。彼はインド出身だからです。

結婚してもう11年経ちますが、私はインドに行ったことが一度もないので、彼の家族に会いに行きます。通常、私の休暇は6月初めなのですが、夏のインドはひどく暑いので、これまでうまくはまりませんでした。まあ、航空券は買いましたが、ホテルについては待機中です。あの伝染病がどう展開するのか見ています。

通常、1年の中で休暇は1週間です。もちろんこれは少なすぎるので、今年は2週間に拡大しました。それ以上は、仕事があるので不可能です。春は普段は次から次へとセミナーがあったり、タイやイタリア、オーストラリアに数日から1週間行って合宿をしたりなのです。


(ロシアに招待されたことはありますか?)

いえ、まだありません。まあ、今後も絶対にない、とは言えないでしょう?

自分の知識を必要としているところには喜んで飛んでいきます。こういったセミナーでは、私自身も学んでいますし。いつも、「コーチとして新しいことを学ぶのをやめてしまったら、コーチとしては終わりだ」と言っています。若いコーチたちが私から学ぶのとまったく同じように、私も彼らから学んでいます。私には新鮮なアイディアを交換することが必要で、彼らにインスピレーションを与え、そして自分自身にインスピレーションをもらうのが好きなのです。もし「もうすべてを知っている」と感じることがあったら、良いコーチであることはなくなり、リンクサイドに立つ権利も失うことでしょう。

ISUにもよく呼ばれます。協議のため、一定の方向性の開発のため、コーチの指導のために。フィギュアスケートがどのように、そしてどんな方向性で発展していくのかについて、責任を感じることができるのは良いことです。人はいつも文句を言っています。ルールが変わったこととか、ジャッジシステムとか…しかし、文句は十分です。行動してください。選手たちを指導し、観客に何を期待されているのか、どんな滑りを観客が見たいのかについて注意を払ってください。待つのではなく動いてください。


(今シーズン新たに導入されたものとして、ISUアワードのセレモニーがあります。この氷上の「オスカー」についてはたくさんの議論がありました。このアイディアをどのようにお考えですか?)

素晴らしい企画だと思います。フィギュアスケートはかなり魅力的なスポーツで、ちょっとした火花やきらめきは損になることはないでしょう。選手には、美しいドレスを着てレッドカーペットを歩く口実を与えるだけだと思っています。選手たちが自分を特別な有名人であると感じるチャンスができるのは良いことです。彼らはそれに値するのですから。アメリカとカナダでフィギュアスケートへの一般とマスコミの関心を戻すことができる可能性は高いでしょう。また、金メダリスト以外にもアワードが贈られるのは良いことです。「新人賞」や「最高コスチューム賞」といった賞がたくさんありますから。


続く


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