アルチュニアン：ロシアの男子シングルはプレッシャーがかけられていて、そのためにいつも「荒れて」いる（３）ネイサン・チェン

アルチュニアン・コーチのロング・インタ、３回めです。

（１）ミハル・ブレジナ
（２）ミハイル・コリャダ
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（４）女子シングル
（５）外国人選手の受け入れ

アルチュニアン：ロシアの男子シングルはプレッシャーがかけられていて、そのためにいつも「荒れて」いる。

https://rsport.ria.ru/interview/20181109/1145633054.html
エレーナ・ヴァイツェホフスカヤ　／　R-Sport　／　2018/11/9

（続き）

イェール大学と練習

（そういったことをスケーターが受入れることを学ぶと、それはその後ずっと永久のものなのでしょか、それとも毎日思い出させることが必要なのでしょうか。）

終わりのない、毎日のプロセスです。そしてこのことを、指導の仕事と呼びます。


（イェールに大学に入学し、そのためにカリフォルニアからもう一つの岸の方に引っ越しをしたネイサン・チェンは、そのプロセスに大きく違反したということになるのでしょうか。）


もちろん、大きな違反です。しかしそこで何ができるのでしょうか。言うまでもなく、ネイサンには技術的な余地が巨大にあり、極めてしっかりした基礎があり、練習する能力もあります。しかし、私の息子にはオランダに住むガールフレンドがいるのですが、二人は「スカイプ」で仲良くなったというんですよね。これが普通どんな終わり方をするか、ご存知でしょう。それと同じです。スケートにおいて真剣な練習というのは、毎日の相互関係を必要とします。アメリカでフェイス・トゥ・フェイスというものです。もちろん、ネイサンにとっては困難なことになるでしょう。スケートでは、練習しすぎて自分を怪我に追い込むのは簡単なことですから、これについて私は大きく危惧しています。しかし、私に何ができるでしょうか。もしかすると、ネイサンにとってイェール大学に入学することが一生の夢なのかもしれないのです。彼は年に10万ドルほどの奨学金をもらっていますが、これは大金です。言い換えれば、そういった提案は断れないでしょう。教育の頂点なのです。この大学に、特別な家庭からまったく特別な人たちが入っていることは、偶然ではありません。最近ネイサンから聞きましたが、父親がジョージア政府高官である女の子と仲良くなったそうです。そのレベルが理解できますか？

ただ私自身は、自分の仕事があまりに好きなので、それを別なものに変えられるなんて想像するのが難しいです。この職が、私の大学であり、私のイェールです。しかし、スケーターが同じように考えなければならないなんてことはないでしょう。


（今シーズンの初めての大会に彼と出たときの彼はどんなふうに感じられましたか。）

悪くなく、伸びたところもありました。私たちが一緒に練習していたかつてよりも、一定のことに関してははるかにより注意深くなったと、彼は私に告白してくれました。しかし、これがどれだけ長く続くかはわかりません。今持っているレベルを維持するだけでなく、常に新しいことを考え出し、前へと進み、より高いレベルへと上らなくてはならないのです。それは今のところ起こっていません。もちろん、私たちはプロセスが自然と動くようにするためにあらゆる可能性を利用しようと努力しています。グルノーブルでのグランプリ大会の前に私と練習できるよう、チェンは数日モスクワへと跳んでくる計画をしていて、すでに練習場所も見つけています。ネイサンは、全米選手権前には、夏と同じように、休暇中に私がいるカリフォルニアに来ます。しかしいずれにせよ、私がしたいと思っている練習ではありません。ライバルたちも立ち止まっていないのですから。

（続く）