ウサチョワ:インターネット戦争の準備はできている。もう自分については聞き飽きた(2)今シーズンを振り返って

2021年4月9日金曜日

2020/21 アカチエワ ウサチョワ フロムィフ ワリエワ

t f B! P L

ダリヤ・ウサチョワのロングインタビューがRussia Today(RT)に掲載されていたので、3-4回に分けて紹介します。


第2回は、今シーズンの振り返りについてです。


ウサチョワ:インターネット戦争の準備はできている。もう自分については聞き飽きた - ファンの行動、ウルトラC、曲の感覚について

(1)練習について

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(3)ファンの行動とウルトラC

(4)将来と趣味


4/13発売 フィギュアスケート通信DX 世界選手権2021 最速特集号

ウサチョワ:インターネット戦争の準備はできている。もう自分については聞き飽きた - ファンの行動、ウルトラC、曲の解釈について

https://russian.rt.com/sport/article/849277-usacheva-intervyu-kvady

ウラジスラフ・ジューコフ / Russia Today / 2021/4/7



続き



(シニアでのデビューシーズンに満足されていますか?)

※今シーズンはシニアのロシア選手権に初出場


素晴らしかったです。とても良かったです。つい最近まで家でテレビでみんなのことを見ていて、感激して、夢見ていたかのようだったのに…。もう何度か連続で「メガスポルト」アリーナで演技をして、しかも夢見ていた「シニア選手」として。一方では、最後までは信じられません。国際レベルでは私たちはまだジュニアで滑らなくてはならなかったですし、ロシアのシニア大会だけに出場が認められていました。けれど素晴らしい経験で、来シーズンには「コレオ」の入った新しいフリー(注:ISUルールによりシニア女子選手のフリープログラムは「コレオグラフィック・シークエンス」のエレメントを入れなければならないが、ジュニアの振り付けではこれがない)、シニアのライバル選手たちに対する準備ができるでしょう。



(しかし、こんな状況になるとは想像されていなかったでしょう…。)


実際、そうです。けれど、結果として期待していたよりもかなり良くなりました。



(そこまでおっしゃいますか。)


表彰台に上ったりクリーンに滑れることもあったこと、観客席には常に多くの観客がいたことを考えると、すべてがこれ以上ないくらい素晴らしく積み重なって、強い刺激をもらえました。信じられないくらい楽しくて、気持ちがただただ高まって、文字通り息が止まりそうになりました。



(ロシアカップの2大会はいっぱいの観客なしに行われて、しかも第1戦は観客席は半分埋まっていましたが、第2戦は人がいませんでした。このため、シニア大会の雰囲気を感じることはできましたか?)


モスクワ大会では、観客が一人おきの配置だったせいか、認められていたよりも多くの観客がいたのかわかりませんが、制限がまったく感じられませんでした。しかも、みなさんも大会がなくて寂しかったことが感じられました。みんな叫んで、バナーを振って、拍手していました。そのドライブが私たちにも伝わってきました。



(舞台裏については、期待に沿いましたか?)


はい。たくさんの人たちと知り合うことができて、アイスダンス選手たちとも仲良くなりました。とはいえ、以前から多くの方々と交流していましたし、2019年のグランプリファイナルでは一緒に演技もしましたが。すでにある程度想像はしていました。けれど、今年は完全に中に入って、これがどんなものか感じることができました。



(どなたと一番仲良くなりましたか?)


今年に限って言えば、ティファニー・ザゴルスキとジョナサン・グレイロです。ノヴォゴルスク合宿でも一緒でした。ペア選手とも、特にアナスタシヤ・ミシナと。完全に意気投合できるのは、やはり他の種目の選手とだけだからです。



(つまり、女子シングル選手と仲良くなるのは難しく、ライバル心という要因が反発すると?)


反発する、とは言えません。ただ、生活と大会は別物ということです。同じグループの女子とはとても仲が良いです。動画を見せ合ったりとか、ショッピングセンターに一緒に行ったりします。とても良い関係です。一方、氷上では、どういえばいいでしょうか、別の選手どころではなく、自分自身を代表しているのであって、自分の考えとだけ一緒に、一人ぼっちでいるものです。誰かが何かうまく行かないとか、その反対があっても。



(つまり、ライバルたちに問題が生じたときに、彼女たちを支援するのは難しいと。)


はい。けれど、繰り返しになりますが、リンクの外では問題なく交流しています。猫かぶりなんかではありません。



(そのために、あなたとカミーラとマイヤは、「VUKH(ブーフ)」(注:ワリエワ、ウサチョワ、フロムィフの頭文字)という略語を使わないようにお願いした、というわけではないんですね。)


違います。フィギュアスケートはやはり個人競技です。私たちはグループで演技をしているのではなく、それぞれ別にしているのです。



(とはいえ、別の話になりますが、この略語は、ブランドとか、ロックグループ名のように響きますね…)


私にとっては個人的には、それにイライラしたりとか傷つくとかいうことはまったくありません。カミーラ(ワリエワ)はこの略語が嫌いですが、私はどちらかといえば中立的です。まあ、ブーフ、ブーフ、書かせておけばいいんです。良いなと思うときもあるくらいです。去年のロシア・ジュニア選手権では私とカミーラとソーニャ・アカチエワを合わせて「VAU(ワオ!)」と呼ばれていました。こっちは笑えます(笑)。



(今シーズンで一番記憶に残っている大会は。)


ロシア選手権、と言いたいところですが、やはり第一チャンネル杯(※チーム対抗戦)です。



(なぜでしょうか。)


あんなことはこれまで全然なかったからです! クレイジーな白熱と、応援。しかもチームには仲良くしている人がみんないたんです。お互いにとても心配していました。そう、この大会のあとになって、私はコーチの気持ちがわかり始めたのです。自分の仲間が滑っている時は、自分のこと以上にもっと緊張します。何をするのかわからないからです。ただ、「息をして!頑張って!」と願うことしかできません。あの3日間では足りないくらいでした。1日目でもかなり疲れました。ジャンプ・フェスティバルでは座って出場者を応援しなければなりませんでした。誰を応援するのかは選ばれたものでした。



(誰を応援したのでしょう。)


女子でした。すごく不安になって、叫んだり跳んだりしました。その後の滑走順の抽選がかなり長くて、それからエキシの振り付けがありました。遅くまで引き留められたので、疲労困憊でした。全般的には、他の大会ほど楽には滑れませんでした。気持ちを全部そこに置いてきてしまったせいなのは明らかです。けれど、リンクに入ると、ものすごく応援してもらえるので、また力や意欲、気運が生まれてきます。



続く




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