エテリ・トゥトベリゼ・コーチが、ジャーナリストのウラジーミル・ポズネルのインタビューを受けた記事がBusiness Online Sportに掲載されていましたので、4回に分けて紹介します。
今回は第2回です。
トゥトベリゼ:表彰台から落ちたら、何者でもない
(1)ジュニア女子の指導
(2)リプニツカヤ/アジア系女子/厳しさ ← この記事
(3)アイスダンスのキャリアとアメリカへの移住と帰還
(4)ドーピング/好きなスケーター
8/1発売 フィギュア・スケーターズ15 FIGURE SKATERS Vol.15
(続き)
(続く)
今回は第2回です。
トゥトベリゼ:表彰台から落ちたら、何者でもない
(1)ジュニア女子の指導
(2)リプニツカヤ/アジア系女子/厳しさ ← この記事
(3)アイスダンスのキャリアとアメリカへの移住と帰還
(4)ドーピング/好きなスケーター
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ポズネルを訪ねたトゥトベリゼ - オクラホマのテロ、ジュニア女子への批判と厳しさ
2019/4/2 / Business Online Sport / ルスタム・イマモフ
(続き)
リプニツカヤ
リプニツカヤには全世界が感動し、彼女は受け取るべき愛情を受け取りました。彼女がある期間スケート靴を脇にのけておいたのは、負担によるものです。常になにか求められるのはとても大変なことです。新たなプログラムや勝利を期待されることに耐えるのは、精神的に辛いことです。すべての選手や人が、もう一度その道を通りたいと思うわけではありません。彼女は、自分が望んだ道を歩みきりました。母親の支援、私の支援を得て。私たちみんなが一緒になって。成功の頂点に立ち、最高のプログラムを見せる機会を持てたことで、彼女は幸せでしょう。
アジア女子スケーター
(アジア系の人種は)遺伝的によりコーディネーションがとれています。背があまり高くないため、フィギュアスケートに向いた素地があります。体重と戦うのがそんなに難しくなく、一般的にみんな痩せています。彼らが12-13歳頃に学んだことは、その先まで持っていくことが楽です。体重と戦うこともなく、毎月1cmずつ背が伸びることもありません。
カザフスタンのエリザヴェート・トゥルシンバエワを挙げましょう。19歳ですが、私たちは4回転サルコウを復活させました。彼女は質問することはありません。やらなければならないなら、リーザ(トゥルシンバエワ)は進んでやります。ロシアの選手ではこうは行きません。やらなければならないと、まずは親を説得しなければいけません。子供のように。それに、全員を説得できるわけでもありません。指導者よりも、何をすべきで何をすべきでないとわかっていると思っている親もいます。そんな練習しなくても簡単にできると。ある意味、戦いのようなものです。ボールを投げるとそれが戻ってくるような。こうしなさいと言っても、なぜ、今日じゃなくて明日でいい、と返ってくるのです。
そのため、ロシア女子は、アジア系女子よりも、ジャンプや、何かを試してみたり繰り返したりすることへ誘導するのが難しいのです。選手が滑り、私たちがミスを見つけます。もう一度滑るよう言います。東方の女子は質問することなく同意します。ロシア女子は、その課題を与えたことをさらに後悔するような滑りをすることもあります。
表彰台から落ちたら、何者でもない
(トゥトベリゼの原則で最も重要なものの一つは厳格さであるとの指摘に対し、)
ただ、選手がひどい練習をしたときは、不満なまま家に帰って欲しいのです。あるいは、家にまったく帰りたくなくなり、すべて修正するためにもう1レッスン残るか。結果が出るまで証明し続けるために。
(トゥトベリゼの仕事の第2の原則は、親が練習に来て子供の人生に参加しなければならないということ。しかし子供に同情してはならないという。)
人は常に楽なところを探しますから。
(それは厳しいのでは?アジヤン・ピトケーエフ、リプニツカヤ、エヴゲニヤ・メドヴェデワや他の有名なフィギュアスケーターが去った原因はそんな厳しいアプローチにあるのでは。)
おそらく、その厳しさが影響したのでしょう。選手が何かを獲得すると、違った風に練習できると思うのです。自分に対して、違った態度が取られるべきだと。衝突が起き始めます。しかし、メダルに対して歩んだような方法でのみ、さらに先に進めるのです。選手に同情しても、何もうまく行きません。
以前、1週間でコーディネーションを失ってしまっていたなら、今もそうなのです。メダルを獲ったからといって、なぜその選手のためだけに別に振付師を呼ばなければならないのでしょうか。表彰台から落ちたら、何者でもなくなるのです。次の大会ですべて証明するまでは。過去のメダルがあったとしても、それは将来を助けてくれるものではまったくないのです。
(続く)
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