ヴォロノフ:誰にでもそれぞれの時期と、願いと、我慢と、意志がある(2)新プログラム/新ルール 

2019年8月1日木曜日

2019/20 ヴォロノフ サフチェンコ ソロヴィヨフ ブィチェンコ ブレジナ ボブロワ 羽生結弦 男子

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昨シーズン、グランプリファイナルに出場するも怪我のためにロシア選手権に出られなかったセルゲイ・ヴォロノフが、デニス・テンについて、また今後について語っているインタビューが、ロシア・フィギュアスケート連盟ウェブサイトに掲載されていましたので、3回に分けて紹介します。

今回は第2回です。

ヴォロノフ:誰にでもそれぞれの時期と、願いと、我慢と、意志がある
(1)デニス・テン/進退について 
(2)新プログラム/新ルール ← この記事
(3)4回転ジャンプと精神的障壁



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セルゲイ・ヴォロノフ:誰にでもそれぞれの時期と、願いと、我慢と、意志がある

2019/7/29 / タチヤナ・フレイド / ロシア・フィギュアスケート連盟

続き


(そうですね、王者たちもすぐに勝てるようになったわけではなく、一定の道のりを通っています。)

あなたの国のアリョーナ・サフチェンコが、はっきりとした例ですね。彼女はなんて道をたどってきたのでしょうか!精神力、そう、まさに精神力です!競技では精神力がなければ何もできません。精神力がなければ何だってありえません。ありえないのです!残念ながら多くの人は、これを理解せずに、精神力がないために砕けてしまうのです。とても残念なことです。あの選手たちが戦い続けていたら、どんな競争になっていたんだろうかと想像してみてください!今でも若者たちが出てきていることでとても激しいものになっていますが。これからどれだけ面白いものが起こるのでしょうか、楽しみです。


(賛成です。しかも、いま世界では、例えば男子シングルで若い選手たちとともに経験あるスケーターたちも演技を続けています。アレクセイ・ブィチェンコやミハル・ブレジナなど…。)

そして私たちは、少なくとも、世界の競技会のレベルを落としていません。経験あるスケーター他の演技は本当に興味深いです。様々な年齢カテゴリーの選手というのは、芸術と同じです。古代芸術、ルネッサンスなど…。そして、どちらが良くて、どちらが悪いとは言えないのです。それぞれに、それぞれの発見があります…。

スケーターはみな違っています。4回転を全種類跳べる選手もいれば、全部は跳べない選手もいます。しかし、それぞれが、興味を持って見てもらえるという方向を目指さなければなりません。それが大切なことです。


(もう長年滑られていますが、競技会の興奮はなくなってはいないのでしょうか。)

選手が何年滑っていようとも、競技会へ出るときはいつだって、初めてのときと同じようです。というのも、何が起こるのか100%知り得ることはないからです。誰だってわかりません。2度の五輪王者である羽生結弦でさえ、スタートのポーズを取りながら、滑りがどうなるのか、確信はしていないでしょう。その状況やアドレナリン、感情…スケーターが演技前と演技中に感じているすべてについて、言葉で伝えるのはとても難しいです。自分でそれを経験していなければ。そういったことすべてが好きなのであれば、続けられるでしょう。好きでなければ、つばを吐いてスケートを辞めることに…。私はそれが好きな人たちの中にいます。ですので、自分についてこれからどうすれば良いのか、というのはわかっています。


(新しいプログラムはドミトリー・ソロヴィヨフが振り付けたそうですね。あなたのアイディアですか?)

昨年にもそうしたかったのですが、予定を合わせることができませんでした。今シーズン、ジーマ(ソロヴィヨフ)が時間を見つけてくれてとても感謝しています。私たち二人は、一緒に仕事ができるまで成長できました。プログラムは素晴らしい出来です。両プログラムともこんな楽しさを感じることができるのは、もうずっと長いことありませんでした。普通、片方がより気に入るものですが、今回は両方ともです。もしかすると、キャリアで初めてかもしれません。音楽は自分で選びました。


(ソロヴィヨフとの振付作業はいかがでしたか?彼自身もつい最近まで滑っていましたが。)

ジーマにとっては、振付師としては初めての仕事でした。しかし彼は野心家なので、この企みを挑戦と受け取ったようでした。全身全霊を仕事に捧げてくれました。彼にとっても面白く、また新しいことだと感じているのが見て取れました。


(振付師については実験をするのがお好きなようですね。)

ジーマとの協力が実験だとは言えません。ただ、それが面白いと感じている人たちが好きで、そして彼らもやってみたいと思っているのです。しょうがなくやっていたり、楽しまずに仕事をしている人は受け入れられません。私自身はフィギュアスケートが大好きで、もし私と一緒に仕事をするのが快適でないのなら、なぜ彼らにそれを強制しなければならないのでしょうか?不快だとか他の理由で私のことを気に入ってない人に仕事をさせるのは、どんなお金をもらったとしてもその必要はありません。ジーマにはそのような問題はありませんでした。ありがたいことに。


(アイスダンスでジーマはカーチャ・ボブロワと演技をしていました。アイスダンスの選手として、彼はあなたに何を教えたのでしょうか。)

昨年、スケーティングを少しやっていました。ジーマは私に、シングル選手が、当然ながら知っていないようなアイスダンスのニュアンスを見せながら教えてくれました。そういったことすべてをスポンジのように吸収しようと努力しました。


(昨シーズンはルール変更がありました。プログラムの時間は短くなり、GOEのスケールが-5から+5まで拡大しました。繰り返すことのできる4回転ジャンプは1つだけです。この新ルールをどう評価されますか?)

4回転から始めましょう。私は4回転全種類を習得しているわけではないので、「計算を間違う」ことはありません。その問題はありませんので、落ち着いて生きていけます。GOEのスケール拡大は興味深いです。大きなハンディキャップとなります。ミスをしたら、したがって、多くの点数を失うことになります。クリーンにできたら、かなりもらえることに。しかし、そこにフィギュアスケート競技の構成要素があるということです。演技時間の短縮は、マイナスだと思います。厳しい枠の中へと、思考の飛躍や形象性が圧縮されました。しかし、あるがままのルールに従っているのです。複雑さがなければ、複雑さも面白くなくなります。私たちは、新しいエレメンツが現れ、すべてがより複雑に、高等になりつつある新しい時代を生きているのです。誰も4回転もトリプルアクセルも跳ばないような、3回転ジャンプの時代に戻ることはできません。というわけですべては順調に進みつつあり、これは正しいことです。


(もし機会があるのなら、どのようにルールを変えますか?)

面白い質問です。たぶん、PCSのシステムを変えると思います。「トランジション」と「スケーティングスキル」を別にはしないとか…。少し違ったコンポーネンツを作るとか。そして、技術的な評価がプログラム全体の受容に影響を与えないようにします。つまり、PCSがTESに依拠しないようにします。でも、もしかするとバカげたアイディアかもしれません。


(まったくそうではありません。ジャッジを2つのグループ二分け、片方が技術を、もう一方がコンポーネンツを評価するというアイディアはありました。一方、フィギュアスケートの発展全体についてはどのように見ていますか?)

現在、フィギュアスケートは、難度が雲の上のレベルへと向かって動いていると見ています。形象性や表現性、芸術性という意味では、難度の方向に向かうことで、フィギュアスケートは失ってしまったかもしれません。

続く


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