若くして引退したアジヤン・ピトケーエフ(ピトキーエフ)が、近況や世界選手権の感想、トゥトベリゼ等について語っているインタビューを見つけましたので、前後編で紹介します。
※追記:タイトルについては読みさすさのため管理人が付けています。
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(後)トゥトベリゼ/引退後の自分について
4/4発売 Sportiva 羽生結弦は超えていく (集英社ムック)
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もしかすると、トゥトベリゼの最も才能ある教え子かもしれない:怪我で引退し、現在は指導をするのとともにトラッシュメタルを演奏している アジヤン・ピトケーエフのインタビュー
ヴャチェスラフ・サムブル /2019/4/1 / Sport.ru
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2014年、彼は現在ワールド2連覇中のネイサン・チェンに勝ち、ジュニアワールドで銀メダルを獲った。その後シニアのロシア選手権で銅メダル、グランプリ・ロシア大会で銀メダル、そして…これ以上はなかった。ピトケーエフは腰の怪我に悩まされた:2016年3月にトゥトベリゼを去りエレーナ・ブヤノワの下に移籍したが、リンクに戻ることはなかった。
アジヤン(ピトケーエフ)はまだ20歳だが、腰の完治の見込みはなく、子供たちに指導し、2つのグループでギターを弾き、フィギュアスケートについてしっかりと語っている。
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近況について
・今は主に指導をしています。決まったグループではなく、いろいろな街で合宿をしています。9-14歳の子供たちを教えていて、数人のグループか個別にです。ロシア国内を回ることが多く、ジャンプが技術的な練習、体力トレーニングを指導していますが、スケーティングについても時々頼まれることがあります。
最近は2人で指導しています。ジャンプとスケーティングだけならこれで十分です。合宿が重要なもので、グループが大きい場合には、もう長く協力しているセルゲイ・ドブリンと一緒に。最初はこの仕事を一時的な段階と受け取っていましたが、今はとても気に入っています。それから、プログラムの振付もしてみたいと思っています。全面的なものはまだできていませんが、ある程度のものは振付をしてみて、みんなとても喜んでいました。
ライセンスや資格はまったくありませんが、20歳ではおそらくありえないでしょう。いまは大学3年生です。
世界選手権について
・できる限りですが、世界選手権を追っていました。ネイサン・チェンの優勝にとても喜びました。半年前くらいに他のコーチと話していたのですが、その時にはもう、チェンは世界最高で、さいたまで、この問題は眼の前でネイサンとユズルの間で決されると言っていました。もちろん、ユズルの功績を貶めるつもりはありません。歴史上最も偉大なスケーターの一人であることははっきりしています。まだ引退していませんが、すでにそのリストに入っています。
しかし、チェンは自分にとってより共感を覚えます。同じ世代で、彼と競っていました。主観的なものですが彼のスケートは自分にとって近いものと感じます。ジャンプ、プレゼンテーション…最も難しく、密なプログラムです。また、いつも忘れてしまうのですが、チェンはまったくのインテリで、とても優秀な大学で学んでおり、事実上コーチなしで練習をしています。少なくとも、ラファエル・アルチュニアンとは実際の接触をせずに練習をしていました。これには敬意を表さずにはいられません。
覚えている限りですが、やはり強力なスケーターであった日本の町田樹は、難しい大学での勉強を選んで引退しました。彼の場合は勉強が勝利したわけですが、チェンはいまのところ対処しています。彼には、このような両立に対して頭を深く下げます。
ロシアの男子スケートについて
・ロシアの男子スケートが危機的状況にあるとは言いません。ジュニアには興味深い選手たちがいます。ダーニャ・サムソノフがこのような店舗で成長を続けることを期待しています。また、セルゲイ・ダヴィドフが指導している素晴らしい男子たちにも将来性は確実にあります。今だってそんな深刻な危機ではありません。サーシャ・サマリンは難度の高いジャンプ構成です。彼よりも4Lz+3Tがきれいに跳べる選手を知りません。チェン?そうかもしれません。しかし、サマリンのようなスピードからの強力な美しいジャンプとはなりません。ただ、時間が必要です。すぐに進むものではありません。
ミーシャ・コリャダは安定性を高める必要があります。彼に何が起こっているのかはわかりません。宣言しているものを跳べればエリートとなるであろうことは、なんの疑問もありません。とは言え、宣言したものを実際に跳べるフィギュアスケーターはさほどいません。というわけで、ロシア男子にはいかなる破滅的状況も見ていません。
・女子と男子の結果を比較してはいけません。まったく状況が違います。女子は成長期までに難しいエレメンツをすべて習得する必要があります。間に合えば、それを維持することになります。成長すると、身体が変化してすべてを失う、といったことは男子にはありません。逆に、男子は年を経るにつれ強くなっていくばかりです。
またサマリンを例に挙げましょう。彼がロシア選手権で表彰台に乗ったのはいつのことでしょうか?18歳のときです。このように男子にとって高い水準に出てくる年齢は、女子よりもだいぶ遅いのです。彼は今20歳で、ピークはまだ先です。おそらく、23-24歳でしょう。例えば、セルゲイ・ヴォロノフの場合は、ピークはもっと遅くに訪れました。まあ、これは冗談です。
しかし、言いたいことはわかってもらえると思います。男子はティーンのうちにすべてを間に合わせる必要性はなく、チャンスは後にも訪れます。もしかすると、もっと容易に。
女子の若年化について
・現在、女子スケートがひどく若年化し、ほとんど子供のスケートになったというステレオタイプがあります。しかし、最近のオリンピック金メダリストの年齢を見てみましょう。稀な例外を除き、15-17歳です。
競技会に出ている選手の平均年齢は、もしかすると以前の方が高かったかもしれません。しかし、スポーツは通常オリンピックで優勝するためになされているもので、ここに新しいものは見られません。一つだけ言えるのは、今はまさにロシアに、トゥトベリゼやダヴィドフその他の、世界最高のチームへと入れる才能ある女子がたくさんいるということです。才能ある選手はロシアにこれまでも常にいましたが、ただ専門家や方法論が出てきたということです。
(続く)
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