前編につづき、ミーシャ・ジーのインタビューの後編です。年度をまたいでしまいましたが、フィギュアスケート年度が変わるのはまだまだ先ですし良いですよね!
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4/4発売 Sportiva 羽生結弦は超えていく (集英社ムック)
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メドヴェデワの振付をしたミーシャ・ジー:もっと成熟したメドヴェデワをもうすぐ見られるだろう
アナトリー・サモフヴァロフ / 2019/03/29 / RIA NOVSTI
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(振付的には、メドヴェデワはどんなイメージでも対応できる能力がありますか?)
ジェーニャはとても多くのイメージを持つスケーターです。ただ、そのすべてをまだ見せられていません。残念ながら、プログラムは4つもなくて2つしかないからです。
(彼女をグランプリ大会の練習で見ましたが、世界女王のように見えました。あるいは、一般的なトップ・スケーターから彼女を特別に見る必要はないでしょうか。)
それぞれが特別で、それぞれに尋常ではないと思います。トップスケーターはそれぞれ自分の素晴らしい資質を持ち、私たちコーチや振付師全員にとって学ぶところがあります。
(アリーナ・ザギトワには何を学ぶことができるでしょうか。)
多くのことです。彼女には強い資質がたくさんなり、さいたまワールドでの演技はとても力強いものでした。強いスケーターであり、また個人であり、彼女の滑りを日本で見ることができて嬉しかったです。
(メドヴェデワはシーズン途中でショートプログラムを変更しました。最初のプロには対応するのができなかったのでしょうか。)
対応できなかったとは言えません。ただ、ショートの変更はチームの決定であり、ブライアンの判断です。
(最初のショートでは、今シーズンのメドヴェデワの結果にとって実際の脅威があったのでしょうか。)
あのときはただ、ジェーニャにとってあまり多くのものが一度に積み重なっていました。大きな変化、新しいスタイル、新しい振り付け、これらすべてが短期間にです。ですので、チームは新しいショートプログラムの振付を決めたのです。
(以前のショートは精神的に受け入れられなかったのでしょうか。)
そのプロについては関係していませんので、彼女と振付師に訊いたほうがよいでしょう。私よくわかっているでしょうから。
(あなたが振りつけた「トスカ」は、まるで夢のようにメドヴェデワのシーズンを救ったのでは。)
救ったとは言えません。サポートできたとは言えます。
(「トスカ」は、一流のスケーターなら誰でも対応できるユニバーサルな曲で、どんなスケーターにも合わせられるという意見がありますが。)
それについては読みましたが、同意できません。「トスカ」がどれだけ深い作品なのか、そしていかに感情として強いもので、心で、内側からその痛みや悲しみを感じる必要があるのかを理解するために、ボリショイ劇場やイタリアのオペラ劇場に行ってみるのをおすすめします。そうすれば、誰もがジェーニャのように「トスカ」を滑り切ることができるわけではないことがわかるでしょう。
(この振付で、メドヴェデワの持っているものをより多く利用したのでしょうか、それとも振付師ミーシャ・ジーの顔とも言える要素があるのでしょうか。)
私の一番大きな課題は、スケーターの最高の面から、スケーターを最大限に見せることです。したがって、彼女の持っているものも、私の振付もあります。
トゥトベリゼはフィギュアスケートの新しいスタンダードを提示している
(メドヴェデワは、来シーズンは「SAYURI」のモチーフのフリープログラムになると宣言しましたが、振付はあなたですか?)
私はチームとの仕事をする予定ですが、詳細については後で。
(私たちは新しいメドヴェデワを見ることができるでしょうか。)
そう思います。より成熟した、女性的な。
(来シーズン、シニアに上がるロシアのジュニアについてはどう思われますか?)
他にはいない選手たちです。それぞれが特徴的な。滑らかさだったり、力強さだったり、カリスマであったり。エテリ・ゲオルギエヴナ(トゥトベリゼ)のグループは偉大な仕事をしており、彼女に学ぶことはたくさんあります。そのグループは、フィギュアスケートの世界に新しいスタンダードを提示しています。
(ミーシャ、あなた自身は引退を宣言していませんね。)
私の目標は、次の世代がより良く、より強くなるのを支えることです。
(選手としてのキャリアは終えたのでしょうか?)
去った、とは言いません。ただ別な役割に移っただけです。フィギュアスケートがもっと素晴らしく、もっと強くなれるよう、次の世代を支えて成長させる役割に。
(終わり)
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