アジヤン・ピトケーエフ(ピトキーエフ)のインタビュー、後編です。
※タイトルについては読みさすさのため管理人が付けています。
(前)近況/世界選手権について
(後)トゥトベリゼ/引退後の自分について ← この記事
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もしかすると、トゥトベリゼの最も才能ある教え子かもしれない:怪我で引退し、現在は指導をするのとともにトラッシュメタルを演奏している アジヤン・ピトケーエフのインタビュー
ヴャチェスラフ・サムブル /2019/4/1 / Sport.ru
4/9発売 フィギュアスケートMemorial 世界フィギュアスケート選手権2019
(続き)
トゥトベリゼについて
・私はエテリ・ゲオルギエヴナ(トゥトベリゼ)とふつうに交流しています。毎週とは言いませんが、問題はありません。彼女の仕事についてみんなが議論していますが、実際に彼女について何かを知っている人は少ないでしょう。簡単に言えば、その負荷は、オリンピックで優勝するためのものと等しいということで、何が問題なのでしょうか?結果は出ているのですから、つまりすべて問題ないということです。しかし、成功の裏には成功に対するネガティブもあります。失礼なことを言うつもりはありませんが、ネガティブとは、有益ではないことをしている人たちのことです。
トゥトベリゼ・チームは、金メダリストになるか、そうでなければいなくなると言われています。しかし、世界のフィギュアスケートを見てください。スーパージュニアや才能あるスケーターはどれだけいるのでしょうか。そのうちどれだけが成功を掴んだのでしょうか。多くの選手が、まさにトゥトベリゼ・チームからジュニアの年齢で高いレベルへと出てきているのです。
・エテリ・ゲオルギエヴナ(トゥトベリゼ)の大きな資質は3つあります。a) 仕事に対する献身-完全な自己犠牲、一日中仕事をする用意があること;b) 要求の高さ-結果としてこれは将来へと伝わっています。自分でそれを感じています;c) 練習プロセスで良い環境を創り出す能力。
この環境はよくストレスフルだと言われることがありますが、誤解しないでほしいのです:緊張感のある環境もあるでしょうし、競争のある環境もあり、これはまったく同じものではありません。そう、競争のある環境は常にあり、競争をしているという感覚は、実際に競技をしているときにより大きな自信を与えてくれるものです。緊張感、衝突するようなものはまったくありません。
腰の怪我について
・腰の問題はまったくなくなっていません。掴んだり、かがんだり、なにか見せたりしなくてはならない、小さな子供たちの指導は、だいたい2時間くらいです。その後はもうただ限界で、横になる必要があります。ジャンプはできますが、3回転より上は無理です。
しかし、これはまったく普通のことで、スポーツではこのようなことがないよう保証されている人はいません。この問題からはもう抜け出せないと思っていますが、慣れました。痛いけれど、動けるのは良いことだと。医者のところに際限なく通うこともできるとわかっています。理論的に自分を助けてくれるものはすべてとても高いのです。私にはそんなお金はありません。ここ数年で、良い外車が買えるくらい、300万ルーブルはそれに使ってしまいました。
怪我は遺伝的で慢性的なものと言う医者もいました。他の大多数の医者はそうは言っていませんでした。診断は出ていますが、個人的なものですので。
・これをトゥトベリゼの指導の結果と結びつける人もいます。わかりません。金メダリストとなった人、いなくなった人、滑りきれなかった人…というテーマに戻ると、私はおそらく滑りきれなかった人の中に入るでしょう。しかし、そういう淘汰だったのです。以前はもちろん悔しく思っていましたが、今はもう落ち着いています。自分に起こったことだでけなく、フィギュアスケートに起こっていることについて客観的にすべての状況を見て、分析しています。私と同様に、偉大な才能を持つ選手がただ単に滑り切ることができず、他の誰かが滑りきっていることは、まったく普通のことです。
現代のフィギュアスケートは極めて要求が大きく、特にジャンプについてそうなっています。私が滑っていた頃は、自分がスケートを始めたばかりの2002年の選手たちとほとんど同じジャンプを跳んでいました。スピンやステップは、そう、すべて難しくなっていましたが。ジャンプは、難しくなっていたとしても、ほんの少しでした。
・トゥトベリゼの下を去ったことは、多くは話したくありません。ただ、彼女や、CSKAの全コーチ陣、そしてもちろんエレーナ・ゲルマノヴナ(ブヤノワ)とそのチームに対して、自分や自分の怪我に対して素晴らしい対応をしてくれたこと、頂いた知識全てに対して感謝したく思います。
音楽について
・もう4-5年音楽をやっていて、ギターを弾いています。すでに単なる気晴らし以上のものです。タガンカにある「ミューズ」やクラブ「アリビ」などモスクワのクラブでグループでライブをしています。40-50人は集めています。半年くらい前に録音機材にお金を使いました。スタジオではまだ録音をしたことはありません。そのために自由になるお金は無いためですが、それでもなんとか録音はしています。
2つのグループに属していて、1つ目は少し停滞気味ですが、2つ目は数日前に集まりました。1つ目のグループではトラッシュメタルを、2つ目ではメロディック・デットメタルをやっていて、それをクラシックと融合させようとしています。ばかげているように見えますが、聞けばつながりを捕まえられるでしょう。
これらはすべて、コーチ業に比べれば重要ではないことです。しかし、1週間ずっと毎日何か作曲していることもあります。ほとんど我流です。授業に出ていたこともありますが、講師は「このプログラムで教えることはもうないので、質問があれば訊いてください」と言っていました。
コメンテーターの仕事について
・昨年、「テレスポルト」でコメンテーターとしての仕事をしました。ユリヤ・リプニツカヤが提案してくれました。うまくできたとは思っていません。すごく不自由な感じになりましたが、何かを初めてやってみるときはいつもこうなんです。
話す必要があるとわかっていませんでした。ただ単に何かを話すことができません。何もない状況だと、黙っているか、質問に答えるか、質問するだけです。なにもない状況で話すことはまったく得意ではありません。それ以降コメンテーターの提案はありませんが、それでも構いません。
いま、コメンテーターはみんな何らかの経験を持っている人で、素晴らしい仕事をしています。他に遅れをとっているような人はいません。しかし、解説なしで見ることもよくあります。自分にとっては関係なく、なくてもすべてわかります。けれど、ゲオルギー・チェルダンツェフ(注:人気スポーツ解説者)がフィギュアスケートのコメントをするなら歓喜するでしょう。どうなるかとても興味深いです。
(終わり)
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