トゥクタムィシェワ:引退の考えは棚上げにしている(1)オリンピック後の心境と3A

2018年9月9日日曜日

2018/19 トゥクタムィシェワ ロングインタ 怪我 女子

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エリザヴェータ・トゥクタムィシェワのロングインタがR-Sportに掲載されていましたので、たぶん4回くらいに分けて紹介します。


トゥクタムィシェワ:引退の考えは棚上げにしている
(1)オリンピック後の心境と3A   ← この記事
(2)ルール変更とカロリーナ
(3)ショーと今後のキャリア    
(4)学生生活と今シーズンの抱負

トゥクタムィシェワ:引退の考えは棚上げにしている

2018/9/4 / エレーナ・ヴァイツェホフスカヤ / R-Sport
https://rsport.ria.ru/figure_skating/20180904/1141160174.html


短い入りからのアクセル

(かつて、あなたはオリンピックに出たいと強く夢見ていましたね。しかし、ソチと平昌でのオリンピック前、選抜大会となるロシア選手権で、2度にわたり自身最悪のような結果を見せてしまいました。これについて、単なる運命だという感覚はありませんでしたか?オリンピックは自分の歴史とはまったくならないという)

これについては、とてもたくさんの、様々な感情がありましたから、私はだいたいそういった感情にはある程度慣れてしまいました。ですので、いまはどんな状況でも、然るべく受け入れています。誰にでもおそらく、スポーツのキャリア上の運命や、あらかじめ定められていること、そしてやらなければいけないことが本当にあるのでしょう。というわけで、自分の周りに起こっていることすべてに対して落ち着いた態度をとっています。昨シーズンの終わり方、今の練習に対する機運についてはかなり満足しています。この3年はたくさんのミスをしてきましたが、昔の失敗がすべてある程度埋め合わせられるのではないかとても期待しています。


(夏にあなたのインタビューを読みましたが、あたかも行間で自分に向けて話されているものがあると感じました。以前のレベルに戻ることや、シニアに現れてきたばかりの選手と競うことがうまくいかないのなら、それでも良い、と。つまり、これも何かのために必要なことなんですね。

ある意味ではそのとおりです。


(それならなぜ、トリプルアクセルを復活させる必要があったのでしょうか。)

自分や自分の恐怖と戦い、1年前、3年前、さらには初めてシニアのロシア選手権で優勝した5年前のリーザよりも強くなるためです。小さな女の子と競い合うのが重要なのではありません。ただ、毎回の練習で、前の練習よりも良くなれるよう努力しているだけです。もちろん、今シーズンはトップのポジションに戻って、大きな大会に出場したいと考えています。しかし、私はそういうことを考え始めるといつも、自分の規律、自分のテンポから外れてしまうのです。それで、将来のことを見通すことをやめました。ただ自分のすべきことをして、練習と大会に賢く臨むよう努力しています。


(そのインタビューで、以前の怪我はどれももう心配ないとおっしゃっていました。どうやってそこにたどり着いたのですか?練習のシステムを変えたとか、ただ単に筋肉の状態により真剣に対処するようになったのでしょうか。)

大きく言えば、私の持っている本当に深刻な唯一の怪我は腰です。それを完全に治すために1年半が過ぎ去っていきました。その他にも、新しいブーツに足を慣らすこと、そして練習プロセス全体に対する正しい準備の仕方を覚えましたし、足がわずかな不快感も感じないように、どこにどのようにシリコンのパッドを入れるのかもわかっています。こういったトリックのおかげで、足の痛みってどんなものだろうということさえ忘れてしまいました。どこにも痛みを感じずに滑れるのは、なんという喜びでしょうか!こういった怪我をすべて乗り越えて、どうやって怪我を避けるかという出口を自分に見つけただけ、ということです。不快な感覚を、怪我になり始める極限にまで持っていくようなことは決してしないということを学びました。どんな損傷であれ、すぐに治す必要があります。もちろん、身体がフィギュアスケートのエレメンツすべてを実行できるよう、体力トレーニングや特別なトレーニングに大きな注意を払っています。残念ながら、こういったものすべてがどれだけ重要であるのかについては、年齢とともに理解するしかありません。


(精神的に昨シーズンから抜け出すには、どのくらい長くかかりましたか?)

驚くぐらい簡単でした。ロシア選手権後すぐに新シーズンに向けた準備を始めましたが、もちろん7位というのは成功と見なすには難しいとはいえ、練習の進み方にはとても満足していました。思いがすべて、なぜか突然に、完全にはっきりとした一枚の絵にまとまったのです。2月から新しいエレメンツを学び始め、新しいコンビネーションを覚えました。さらに、本当に楽しんで滑っていました。4月に新しいプログラム2つの振付がありましたが、信じられないくらい気に入っています。練習がとても実り多いものとなったので、シーズン末にはトリプルアクセルも跳べるようになっていました。休暇の後に練習を再開したときにも、その感覚でジャンプを戻すのがかなり早くできまsちあ。夏の練習もとてもうまくいったと私は思っています。


(2015年に初めて大会でトリプルアクセルを跳んだとき、鳥肌が立ったとき、どれだけ信じられないような感覚なのかということをおっしゃっていたと覚えています。しかし、それでもこのジャンプに対しては賭けに出るようでした。今は何か変わりましたか?)

あの鳥肌は今でも覚えています。精神的に今は楽になったとは言えませんが、以前のようなこのジャンプ前の緊張はもうありません。ところで、サンクトペテルブルクでのテストスケートで、ウォームアップでトリプルアクセルを跳びました。到達したいと思っている安定性はまだありませんが、ある程度の自信はついてきました。そう、これは私のジャンプで、私は跳べると。より少ない助走でアクセルを跳ぶことを覚えました。今はジャンプに入って跳ぶのに半周で十分です。2015年は一周全部必要でした。


(そのシーズンは、アレクセイ・ミーシン・コーチとあなたは出場した大会数でみんなを驚かせました。ロシア選手権までにグランプリ・ファイナルを含め7大会出場し、うち6大会で優勝しました。今回もたくさんの大会に出場を予定してますか?)

具体的にどの大会に出場するのかは最終的にはまだわかっていません。ベルガモでの「ロンバルディア杯」に出場するのは確実にわかっていて、モスクワでのテストスケート後すぐに向かいます。その後は、もしかするとB級大会か、チャレンジャーからもう一つ選ぶかもしれません。その後はもうカナダと日本でのグランプリ大会への準備を始めます。


つづく

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