ツルスカヤのロングインタビュー、第2回です。
ポリーナ・ツルスカヤ:すぐに何かを変える必要があるとわかっていた
(1)結果を出すための犠牲
(2)腰は一生もの ←この記事
(3)1シーズンに15cm
ポリーナ・ツルスカヤ:すぐに何かを変える必要があるとわかっていた
(1)結果を出すための犠牲
(2)腰は一生もの ←この記事
(3)1シーズンに15cm
ポリーナ・ツルスカヤ:すぐに何かを変える必要があるとわかっていた
(つづき)
腰は一生もの
(春の終わりに、コーチの下を去ることを決めたのは、あなた自身でしょうか、それともご両親でしたか。)
私です。すぐに何かを変える必要があるとわかっていました。もしかすると、コーチを変えるだけでなく、自分自身も、練習に対する態度も、練習全体に対するアプローチも。それで、どうあがいても、グループを去る必要がありました。両親はとても長いこと疑問に思い、私がその一歩を踏まないよう、考えを変えるよう説得していました。私は練習に通い続けていましたが、いつかの夜に家に戻ってきて、「これで終わり」と固く言いました。
(練習のためにモスクワ中を移動しなくてはならないことさえも気になりませんでしたか?)
結果が出るなら、それにあまり意味はありません。多くのスケーターは、リンクまで徒歩2分というような近所には住んでいませんし、理想的な条件は揃っていません。しかし、結果のためにみんないずれにせよ何かを犠牲にしているのです。
(痛めた腰は前とおなじように問題のままでしょうか。)
腰は、痛み始めたらもう一生続くというところなので、ただ気をつける必要があるというだけです。すでに癒着した骨折のところではなく、それはもう心配ありません。練習を選び、筋肉をほぐして、定期的にマッサージをしなくてはいけませんが。怪我が悪化したときに、毎日しなければいけない運動のリストを医師が私のために作ってくれました。それで、もう長いことその指示に従っています。ウォームアップをして、体に軽く負荷をかけて、ストレッチをするのが間に合うよう、練習には20-30分くらい早く来る必要がある、というのにはもう慣れました。2度めの氷上練習前にも、10分くらい特別な運動をします。練習の後は、筋肉が以前の状態に戻るよう腰をよく伸ばすようにしています。休憩時間にはマッサージにもいけますし、療法士のところに行くこともあります。それに加えて、私の母は医師ですので、怪我が悪化しないよういつも注意してくれています。
(プログラムの振付はスムーズに進みましたか?)
どちらかというと、まったく反対で、そんなに簡単ではありませんでした。シーズンの一番最後に新しいコーチのところに移ったのですが、そのころは、どのスケーターにいつプログラムを振り付けるかがびっしりと決まっていて、そのスケジュールには空いているところが一つもありませんでした。エレーナ・ゲルマノヴナ(ブヤノワ)は、私をチームに採るかどうかをしばらく考えていました。私には怪我があることを知っていて、全力で練習できないのではないか、負荷に対処できないのではないかととても恐れていました。そういうわけで、プログラムの振付に関する話は最初はまったくありませんでした。その後、クールマイヨール合宿で振付ることに決めましたが、振付を予定してたタチヤナ・アナトリエヴナ・タラソワとニキータ・ミハイロフが何か個人的な理由でイタリアにはこれませんでした。そのため、合宿ではそこでできることだけをしていました。なんとか身体的な意味ではシーズンに入れるよう、昔のプログラムの形を滑ったり、ジャンプを戻そうと集中したり、技術面の練習を詰めたりしていました。
(単純な状況ではなかったのですね。)
まあそうです。みんなはもう完全に新しいプログラムを滑り込んでいるのに、私はまったく近づけもしないと、とても心配していました。それに加え、タチヤナ・アナトリエヴナ(タラソワ)のところに振付に行く前もとても緊張していました。やっぱりあのタラソワですから!それまではまったく一緒に仕事をしたことがなく、どんな風になるかまったくわかりませんでした。しかし、開けてみればとても簡単なことでした。ニキータ(ミハイロフ)が振付を見せ、タチヤナ・アナトリエヴナ(タラソワ)は、これをこういう風に私は見たいと言って修正していました。
違うことに慣れるのはたいへんでした。以前のグループでは、ジャンプと一緒にその入りもいっぺんに振付られていました。振付は午前と午後で1時間半ずつ、それが数日ですべて間に合っていました。ここでは振付は別な氷上練習で、ジャンプもなく、1日に4-5時間かかります。最初の3日間は、リンクに通うのに杖をついているかのようになるくらい、全身の筋肉が痛みました。痛いけれども、その代わり全部の筋肉が鍛えられていると自分を慰めました。
(ブヤノワはいつもスケーティングの練習をたくさんさせると知っています。)
そうです。でも、実際は私はこれまでもスケーティングが好きでした。滑るのが大好きなんです。いま、まさにスケーティングと、プログラムの見せ方で進歩していると感じています。実際の演技でこれがどうなるかは見てみましょう。
(つづく)
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