コストルナヤ:私は天使じゃない、私のことではまったくない(前)世界選手権中止を知って

2020年4月17日金曜日

2019/20 グレイヘンガウス コストルナヤ トゥトベリゼ トルソワ 女子 世界選手権

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アリョーナ・コストルナヤが、コロナの隔離状況における現在の状況や、プログラムについて語っているインタビューがタス通信サイトに掲載されていましたので前後編で紹介します。前編は、世界選手権中止を知ってショックだったという話が中心です。

コストルナヤ:私は天使じゃない、私のことではまったくない
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4/21発売 翼をはばたかせて 世界のトップスケーター12人がつむぐ「氷上物語」


アリョーナ・コストルナヤ:私は天使じゃない、私のことではまったくない

ヴェロニカ・ソヴェトワ、ウラジスラフ・ジュコフ / TASS /2020/4/15





(アリョーナ、長く続く自己隔離はいかがですか?筋肉は痛みませんか?)

こういったことはこれまでありませんでした。みんなと同じで、リンクに戻るときは、もう一度滑りを覚えるのとほぼ同じでしょう。こんなに休みがあるのですから。私たちにとっては普通のことではありません。しかし、なんとか対処しなくてはなりません。


(リンクを離れてどのくらいになりますか?)

スポーツスクールや他のすべての施設が閉鎖になると言われたその日から滑っていません。つまり、3月20日からです。


(練習中止のニュースにはどのような反応だったのでしょうか。)

たった1週間限りと言われたので、特に重要とは思いませんでした。その後さらに1週間、そしてまた1週間と。これはどんどん延びていったのだという理解に至りました。


(リンクを恋しく思いませんか?)

もちろんです。私の人生の一部ですし、こんなことがあってなくなってしまったのですから。何をしたらよいのか、まったくわかりません。


(練習を夢に見たりはまだしませんか?)

いいえ(笑)。そんなことはありません。


(このような、フィギュアスケート選手にとっての激震をどうやって耐えていますか?しかも、世界選手権が中止となった後で。)

おそらく、そういうものとして受け入れる必要があるでしょう。もしかすると世界選手権に連れて行かれなかったのは良かったのかもしれません。病気にかかるリスクがもっと大きかったでしょうから。私たちが病気にかかったとしてもまだ子どもですから耐えられるかもしれませんが、例えば、サーシャ(トルソワ)の家にはおばあさんがいます。サーシャが家に帰ってきたらすぐにうつってしまうでしょう。これは安全保障の問題です。選手が、自分には必要だと判断したために、なぜ他の誰かをリスクに晒されなければならないのでしょうか。誰にも必要でないのに、そういった人たちは必要だと思ってしまうのです!これは、バーベキューに出かけた人たちと同じことです。



(世界選手権が開催されないと知ったとき、あなたには何が起こりましたか?)

何が起きたか理解できませんでした。あるときから、リンクに入って、プログラムは滑らない、他の多くのこともしないのだとは理解していました。そのうちこの思いを甘んじて受け入れるようになりました。しかし、最初のうちは最後まで認識していませんでした。間違えていなければ、出発するはずだった火曜日が、おそらく人生で最も悲しい日となりました。これから待ちに待っていた長い移動があって、新しい国やすべてが違ったものが待っていると思っていました。これがあるから旅行が好きなのです。そこで突然、それがまったくなくなるとわかって、受け入れるのがあまりにも難しくて「お願い、行かせて!こんなのフェアじゃない!」とただ表に出て叫びたくなるくらいでした。


(どなたからお知りになったのですか?)

日曜日に、これから決定するというニュースを見ました。家に帰ってきて、母に「行かなくなるかもしれない」と言いました。母はすぐに「何言ってるの?どうかしたの?たとえ人が絶滅してもあなたは行くに決まってるじゃない」と。次の日の朝、インターネットはすべて世界選手権が中止になったというニュースで溢れていました。


(コーチとはこの状況について話しましたか?)

すぐにダニール・マルコヴィチ(グレイヘンガウス)に「私たちは行かないんですか?」とメッセージを書きました。彼は行かないと答えました。これについてはそれ以上話すことはありませんでした。それよりも私の場合はまさに世界選手権には何か変なことがいつもあると、冗談を言ってくれました(笑)。ジュニア選手権は1度は出場しましたが、2回めは辞退しましたし、今回は全員出られなくなりました。



(世界選手権前の準備状況はいかがでしたか?)

超最高のコンディションだったとは言えません。まあ、普通の、機能はする状況でした。怪我については、どんな選手にもあるもので避けられません。治しきるためにすべてを毎回中止するのは無駄です。またジャンプを始めるのがすべて最初からになりますから。ですので、何か痛みがあったとしても、何もパスせず練習しつつ治療するほうが良いです。

誰かがどこか痛いと言うと、エテリ・ゲオルギエヴナ(トゥトベリゼ)がみんな集めて、「どこも痛くない人は手を上げなさい」と言います。



(この大会に向けて変えたところはありますか?3Aは同じ数、ショートとフリーで3回の予定でしたか?)

すべて変更のないままでした。プログラムすべてにもう「とどめを刺す」つもりでした。


(欧州選手権で、背が少し伸びたとおっしゃっていました。つまり、他の選手がシーズン全体の調子を狂わせてしまったり、フィギュアスケートと別れることを強制してしまうこともあるようなことに対し、シーズンの過程で対処しなくてはならなかったのですね。その闘いはどのように行われたのでしょうか?変化に対して適応するのでしょうか。)

もちろん、何もせずにいたらみんな成長して変わっていきます。成長しないように、最も厳格な食事制限を続け、自分に何か枷をはめたとしても、いずれにせよ私たちはまだ子どもですし、練習していれば、脊椎や他のすべての部分に一定の負荷がかかって成長を抑えることはわかっていますが、いまはそれがなく、長い夏休みみたいなものです。これには対応します。



(いまはどのようにコンディションを維持しているのでしょうか?部屋ではあまりジャンプもできないですが。)

1日に2回のトレーニングをしています。1回目はランニングから始めますが、家にランニングマシーンがあります。その後、即席の練習所に行きます。片付けた部屋ということですが。そこで「ステップ」で跳んだり縄跳びで跳んだりしたり、アクセルを跳んだりします。2回転半までで、それ以上は場所が足りません。いろいろな動きをしたり、フリップやルッツ、ループなど、あまり場所をとらないものはすべてやります。それから、軽い筋トレは絶対です。

2回めのトレーニングはバレエのバーから始めます。それから個別の足の練習、プラスもう2-3年前からポアントを使う伝統が行われています。いまは指での練習もしています。それから、ちょっとしたカーディオトレーニングと、クールダウンとストレッチです。


(こんなに若いのに驚くべき自主性ですね。)

これは普通です。弟がいますがサッカーをしていて、トレーニングもしていますが、まだ12歳です。母も運動をしていて体型を維持しています。こんなふうに、みんなトレーニングしています。


続く


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